人々が目的意識のためにあるいは生きがいのために人工的に設定する目標を、われわれは「代理活動」と呼ぶ。

人間本来の生きがい

人々が目的意識のために、あるいは生きがいのために人工的に設定する目標を、われわれは「代理活動」と呼ぶ。             第39項より

現代の産業社会では、人間の本来の生存のために必要な努力は最小限で済んでしまう。

些細で専門的な技術や資格を習得し、そして時間通りに学校や職場に行き、最低限の任務さえすませば、退学やクビになることはない、もっとも重要なのは、社会システムの規律に従う“従順さ”である。

これを有する人は社会によって一生生存を約束される。しかしその生活は人ではなく社会の歯車でしかなく自治的な満足感を得ることが出来ない。

そこである目標を設定し、それに向かって努力、活動することで人として自治的な満足感を得る事を代理活動と呼ぶ。スポーツ、科学研究、趣味、社会システムを批判しない芸術と文学や社会運動、現代社会では代理活動が溢れている。

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